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「我が事」とは何だろう 住民が参画する安心できる地域づくり

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地域で起きていることを「我が事」ととらえよう

地域で起きていることを「我が事」ととらえよう。

具体的にはどういうことでしょうか?

2035年には、高齢者の5人に1人が認知症になるといわれています。

認知症になると記憶障害が始まります。

独り暮らしの場合ゴミ出しの日がわからなくなると、指定日以外にゴミを出してしまいます。

地域のゴミ当番の人は、当然本人に注意をします。

その後本人は、ゴミを出せなくなり家の中にゴミがたまり始めますが、地域の人が無関心であるとたまり続けるゴミにも気が付きません。

ある日、家の中からゴミがあふれ出し地域は大騒ぎになります。


このことを「我が事」として考えてみましょう。

ゴミ出しの日を間違えたとき、注意ではなく声をかけます。

本人の様子がおかしければ「おや?様子が変だな」と気づきます。

高齢者なので、民生委員や地域包括支援センターへ相談をつなげます。

専門家は認知症の診断につなげたり、地域住民はゴミの日の声掛けやお手伝いをしたりします。

そうすると本人は安心して地域生活を続けることができます。



また、時々自分の家に帰る道がわからなくなり困っている人を見かけます。

そのようなときに地域の人が声をかけたり、家まで連れて行ったりなどの見守りも必要となります。

独り暮らしの高齢者が5人に1人、そのうち認知症の高齢者が5人に1人、とても他人事とは思えません。



北海道の浦河町の「べてるの家」(※)では、統合失調症の人の理解を進めるために、毎年、「妄想大賞」を決めるイベントを行っています。

町民にも参加してもらって、その年一番素晴らしい妄想をした人を表彰します。

統合失調症という障害を持ちながらも地域の中で生活していくためには、地域住民が統合失調症という障害を理解し、「我が事」として受け止めることが大切です。

妄想大賞の授賞式で参加者の1人が「私たちは、統合失調症という病気で薬を飲みながら、地域の皆さんにご迷惑おかけしながら生活をしていますが、これからもよろしくお願いします」と元気に挨拶し拍手を受けていました。

お互いに理解しあうことが「我が事」なのでしょう。

 

※「べてるの家」:北海道浦河町で精神障害等のある当事者の方の地域活動拠点で、生活共同体、働く場としての共同体、ケアの共同体という3つの性格を有しています。


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土屋 幸己(つちや ゆきみ)
公益財団法人さわやか福祉財団 戦略アドバイザー
株式会社アストコ 顧問

知的障害者通所授産施設、知的障害者更生施設、療育等支援事業コーディネーター、富士宮市社会福祉協議会等を経て、2006年4月~2015年9月に富士宮市福祉総合相談課長(兼)地域包括支援センター長として、全国初となる地域包括ケアシステムの構築に携わる。2015年10月より現職。
2017年2月株式会社アストコの顧問に就任し、豊富な経験や専門知識を活かした社内研修を行うなど、障害者支援の人材育成にも関わる。




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